箱という素材

 

REIレイでは、子供たちも保育士も箱や紙と格闘しています。

言葉はちょっと大袈裟ですが、箱や紙の存在を子供たちともっと身近に感じるための遊びを展開しているのです。

 

箱は何かを入れたり運んだり、生活の中にたくさんありますね。

箱の中に入って遊ぶのはとても面白い様子です。中に入っているととても落ち着く1歳児さんです。

主に箱の素材は段ボールです。厚さや強度もそれぞれ違います。「これは丈夫だ」とか「これは、しっかりしている。」

箱を触ったり持ち上げたりすることでその感触を確かめ、

その箱の素材について判断します。それはどうしてできるのでしょう。

それは、これまでの経験からその感触からその性質を判断できるのです。

みていると、箱に触り始めているころは、上に乗ってつぶれてしまったりということがあります。

箱という素材に触れるなかで、その大きさや厚さ、柔らかさを体で感じ体で判断できる力を身に着けていくのです。

人間の能力はすごいですね。ロボットでしたら、そうはいきません。

一つひとつプログラミングしながら、記憶させていかなければならないのです。

 

人間の脳は見たり触ったりすることで、

脳のシナプス(アンテナ)がどんどん伸びて理解できるようになっていくのです。

すごい能力です。

この乳幼児期にたくさん感じて育つことはとても大切だと感じています。

自分の力の加減で微妙にモノが変化することを学ぶことはとても大切だと思います。

それは、人との付き合いを学ぶことにもつながっているように思います。

思いやる気持ちを育てることにもつながり人間との付き合いにもつながってくるのではないかと感じています。

 

紙という素材も同じです。

画用紙・和紙をはじめ、コピー用紙もとても身近にある紙です。

カレンダーの裏も大好きです。新聞紙は少なくはなりましたけれど、また違った感触です。雑誌もいろいろです。

描いたり、切ったり、重ねたり、張り付けたり、脳を働かせ工夫し、創造するとても良い素材です。

紙の素材に合わせて、いろいろな画材に触れ、それによって表現や見え方が違っているのです。何一つ 同じものはできません。

これがパソコンでの表現と大きく違うところです。

思うようにならないこと、どうしてもできないこと、

イメージと違ってしまうことを悔しがりねばること

これが学びだと考えます。

 

このようにREIレイでは、生活にある素材いろいろの触ってみせ、使って感じさせることを大事にしています。

給食の食器のいろいろな素材を利用しているのも同じ、瓶に花を飾るのも脳を育てる刺激を与えたいからです。                     170518記 レイコ