こころで、会話

今月は乳児クラスさんに
新しいお友達が入園してきてくれました。

初めての場所で、知らない人に囲まれて、
ドキドキしているその子は
お母さんが恋しくてまだ涙が出ています。

ある時、
ふと泣いているその子の近くに
同じクラスの女の子がやって来ました。

「あ、泣き声で不安になっちゃわないかな?
この子も一緒に泣いちゃうかな?」
と、少し心配をしたのですが
女の子は全く気にしていない様子で近くで遊んでいます。

ドキドキしながら見ていると
女の子がふと、泣いている子におもちゃを差し出したのです。

おや?と見守っていると
泣いていた子はすぐに泣き止んで、
じっとおもちゃを見つめて手に取り、遊び始めました。

さっきまで泣いていたのに!

まだ言葉が喋れない子どもたちなのに
心の中で、「ほら、これあげるよ」
と、会話をしているように見えました。

言葉にはならないけれど
通じ合う瞬間って、赤ちゃんを見ていても
あぁ、今この子はこんなことを考えているのかな?
と、感じることが多いと思います。

きっとお母さんたちは
言葉の無い通じあいをたくさんしてきているのだな、と感じ
やさしい気持ちになりました。